地震に強い家を建てる工務店【厳選5社】
本記事では、地元熊本の工務店で地震に強い家を建てたい方に向けて、工務店選びのヒントを解説します。
住宅性能の中でも「耐震性能」は専門的で見えにくい部分です。地震に強い家を建てたい方は、最低限必要な情報を得た上で正しく建築会社を選び、安心して暮らせる理想のマイホームを手に入れて下さい。
家の耐震性を高める方法
(大手メーカーの耐震構法は別のコラムで解説しています)
そのような研究開発の難しい地元の工務店では、基本的に在来軸組工法かツーバイフォー工法で家づくりをしており、中でも圧倒的に多いのが「在来軸組工法」です。
在来軸組工法をベースに地震に強い家にする工夫として、一般的に次のようなものが挙げられます。
①壁の強化:筋交いを入れる。構造用合板や耐力面材を使用する。
②耐力壁を効果的に配置する:バランスよく壁を配置して、地震の揺れから建物を守る。
③床と屋根を強化:床に構造用合板を張る。軽い屋根材を使い、揺れにくくする。
④柱と梁の接合部を強化:接合金物を取り付ける。
⑤基礎を強化:ベタ基礎でコンクリートを厚くする。
⑥梁の強化:集成材など強度の高い建材を使う。金物工法で木材の加工を減らす。
⑦力がかかる点のバランスをとる:建物の重心と剛心を近づける。
⑧揺れに強い間取りにする:真四角総2階の形に近づける。
⑨制震装置をつける:繰り返しの地震による損傷を最小限に抑えるシステムをつける。
熊本地震の体験がある熊本の建築会社は、耐震性能に関して積極的に発信しても良いように思えます。しかし、現状はデザインや価格へのこだわりに関する発信が主で、住宅性能や標準的なスペックを公開・発信している会社は少ないと言えます。
耐震性能を上げるためには、構造部分など見えない部分にお金がかかります。さらに、後から構造部分の性能を向上するのは難しいです。
そのため、地震に強い家を建てようと思う方は、構造や工法・耐震対策の仕様を明確に公表している会社を選ぶことで安心感が高まります。
工務店の耐震性を比較するには「耐震等級」に注目
2000年に制定された品確法により、住宅には10項目に渡る性能基準が定められました。その一つに耐震等級があります。耐震等級は1から3まであります。
耐震等級による違い
「耐震等級1」は建築基準法で建築が許可される最低限のレベルです。最低限と言っても、数百年に1回起こると言われる「震度7相当の大地震」でも倒壊しない基準です。
「耐震等級2」は等級1の1.25倍の強さ、耐震等級3は等級1の1.5倍の強さです。
どのような耐震等級の家づくりをしているのか、細かい部分はわからなくても、耐震等級で比較することで住宅会社ごとの地震に対する考え方の違いが見えてきます。
全国のハウスメーカー・工務店で「うちの家は地震に弱いです」という会社はまずありません。そのため、本当に地震に強い会社を見分けるために、これから解説する内容を参考に、耐震性能の高い家づくりをする工務店を選んでください。
長期優良住宅や耐震等級3を全棟取得している工務店がお勧め
国は長期優良住宅の普及拡大を図り、住宅の高性能化に向けて動いています。その証拠に、それまで「耐震等級2、断熱等級4」だった認定基準が「耐震等級3、断熱等級5」に引きあげられ、その他の認定住宅より補助金等も手厚くなっています。
今後ますます「長期優良住宅」であることの重要性は高まっていくでしょう。
長期優良住宅の認定には耐震等級3が必要
このような現状の中、熊本で耐震性能を重視する家づくりを行うなら「長期優良住宅」の認定を全棟取得している工務店が安心と言えます。
なぜなら、長期優良住宅の認定を取得するには、耐震等級3が確保されていなければならないからです。
また、長期優良住宅の認定を受けない会社であっても「耐震等級3」の認定を受けていれば耐震面では安心できます。
『相当』『対応』『仕様』にご注意
そこで気を付けたいのが、以下のような表現がされている場合です。
・耐震等級3『相当』の家づくり
・長期優良住宅『対応』
・標準で長期優良住宅『仕様』
このように『相当』『対応』『仕様』と付いている場合です。このような表記の場合「長期優良住宅の認定を受けるかは施主の希望次第」という会社がほとんどです。
建築のプロに「等級2相当・3相当だから大丈夫です」と言われたら、大丈夫な気がしますよね?しかし、正式に認定を受けていなければ、それらの等級を保証するものはないのです。
耐震等級3には経済的メリットもある
耐震等級3は安心できることに加えて、経済的なメリットもあります。それは、地震保険の保険料が半額になることです。
家を建てる際には、もちろん建築費を気にされるでしょう。そして、約8割の方が住宅ローンを利用して35年程度の分割払いをします。つまり、建築費を気にされるのであれば、月々の支払(ランニングコスト)を意識する必要があるのです。
保険料もランニングコストの1つです。標準で耐震等級3や長期優良住宅の認定を受けない会社では認定に追加費用が必要な場合もあります。
しかし、安心感や長期的なコストの面からも、耐震等級3の取得をお勧めします。
どれくらいの住宅が長期優良住宅の認定を取得しているのか
国交省発表の令和3年「長期優良住宅の認定実績」では、一戸建て住宅のうち長期優良住宅は25.5%となっています。
このことから「標準で長期優良住宅の認定を取得している」というポイントに着目することで、地震に強い家を建てる住宅会社選びの参考になると言えます。
もしくは、根拠を提示しながら長期優良住宅以上のこだわりをしっかり発信している会社も信頼できます。
地震に強い熊本県の工務店5社
記載内容は各社の公式ホームページから引用しているので、気になる会社が見つかった場合には、直接問い合わせて現状・詳細をご確認下さい。
株式会社 エバーフィールド
全棟の標準仕様として以下の項目も挙げられます。
・耐震等級3
・UA値0.5以下
・断熱等級4
・省エネ等級5
・長期優良住宅
・BELS☆☆☆☆☆
・設計 建設性能評価+5回検査(合計10回検査)
施工管理・検査体制・実際の申請による評価取得など、耐震等級以外の住宅性能も含めて確かな実績による信頼感があります。
(有)村田工務店
素材と品質にこだわり、伝統技術と最新の住宅性能を融合させた住宅を提供しています。
長期優良住宅に関しては全棟標準等の表記はありませんが、地域型住宅グリーン化事業のグループに属しているため、認定の取得は可能と言えます。
九州初となる「手刻みによる長期優良住宅認定」も取得しています。
新産住拓株式会社
さらに、以下のようなこだわりも見られます。
・1階2階の柱と壁のバランスを基準より厳しく設定
・通し柱は天然乾燥5寸柱
・柱と土台の結合には長ほぞでコミ栓を打ち込む
・全ての瓦をステンレスビス止め
これらのこだわりが、地場企業として信頼と実績を重ねられるポイントでしょう。
出田建築工房
許容応力度計算による耐震等級3を確保し、全棟で気密測定を実施するなど、性能にこだわった家づくりをしています。
軸組み+パネル工法で耐震性能に優れた家づくりを実現しています。
熊本工務店
前身である野沢工芸建築株式会社時代からの70年の長い歴史の中で、伝統的な和風建築を中心に建築してきました。
そして、野沢工芸建築株式会社から熊本工務店へと進化する際に、最新のデザインと高い住宅性能を持つ家づくりへシフトしています。
長期優良住宅が標準の高性能な家づくりのため、熊本工務店の注文住宅には以下のような特徴があります。
・耐震等級3
・断熱等級5
・軸組み構法+パネル構法の強固な構造
さらに、構造体の損傷を抑える制震システムも採用しています。これからも地元で住宅建築を続けていく企業の責任として、地震に強い家が標準仕様です。
まとめ
多くの会社が自社商品の耐震性を強調する中で、長期優良住宅や耐震等級3の認定取得などの面から、工法や技術を具体的に発信・公表している工務店を紹介しています。
内容が難しくなる点もあるため、耐震の専門的な部分までしっかりと解説している会社は少ないですが、逆にその部分をしっかり解説している住宅会社であれば、耐震へのこだわりが強く、実績があると言えます。
熊本工務店は、少数精鋭で高性能な注文住宅を提供しております。地震に強い家をお考えの方は是非お声がけください。
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