平屋で二世帯住宅を建てるメリットや間取りのポイントを解説!
近年、住宅のスタイルの中でも注目を集める平屋。二世帯住宅を検討中の方の中にも、平屋をお考えの方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、平屋の二世帯住宅のメリットや価格相場、間取りのポイントを詳しく解説します。
目次
二世帯住宅を平屋で設計するメリット
二世帯住宅を平屋で設計することには多くのメリットがあります。ここでは、その中から3つのメリットをご紹介します。
1.生活導線がシンプルになる
平屋の大きな特徴は階段がないことです。階段の上り下りがないと、年齢に関係なく家族全員が移動しやすくなります。
また、高齢者や小さな子どもがいる家庭では安全性が向上し、家事動線も最短距離での設計がしやすくなります。
2.コミュニケーションが取りやすくなる
完全分離型でない限り、二世帯住宅では親世帯と子世帯が共有するスペースが生まれます。
特にダイニングやリビングを共有すると、世帯間のコミュニケーションが自然に生まれ、家族の絆が深まります。
さらに平屋は、必然的に世帯が接触する機会が増えます。そのため、よりコミュニケーションが取りやすくなるでしょう。
ただし、ライフスタイルが違う世帯が日常生活を送るスペースを共有すると、ストレスになることも考えられるため、家族に合わせた間取り設計が重要です。
3.メンテナンスしやすい
メンテナンスの中でも10年単位で発生し比較的費用が掛かるものとして、屋根・外壁の塗装やサイディングの目地のコーキング補修などが挙げられます。
二階建ての場合は高所での作業となるため、数十万かかる鉄パイプの足場を組むことになります。
しかし、平屋であれば足場を組む必要がありません。さらに、平屋は2階建てと比べて地震で揺れにくいという特徴もあります。
つまり地震のダメージを受けにくく、壁や屋根の損傷を抑えられるのです。
平屋の二世帯住宅の価格相場
平屋の二世帯住宅の価格は一般的に、3000万円から5000万円程度が目安となります。
ただし、あくまで建物部分のみの価格で、建築を依頼する建設会社や選ぶ設備・仕様によって異なります。
また、使用する建材や設備、住宅の大きさや間取りの複雑さによって価格は上下します。
価格が変動する要因
価格が変動する要因にどのようなものがあるのか、いくつか例を挙げてご説明します。
延床面積
二世帯住宅は単世帯用の住宅に比べて多くの人数で暮らすことが多いため、延床面積が広くなる傾向があります。
延床面積が広くなれば、その分価格は上がります。
基礎や屋根の面積
平屋は住宅の中でもお金がかかる「基礎」や「屋根」の面積が、同じ坪数の2階建てより大きくなるため、建設コストがやや高くなります。
二世帯住宅のタイプ
「完全分離型」「部分共有」など二世帯住宅のタイプによっても費用が変わります。
完全分離型の二世帯住宅では、各世帯にキッチンや浴室などが必要なため、その分建物価格が高くなります。
その他
水道工事や給排水工事、庭や駐車場などの外構工事、建築場所によっては擁壁の工事や地盤補強工事が必要な場合もあります。
平屋の二世帯住宅の場合、比較的広い土地での建築計画となるため、このあたりの費用も高くなると考えた方が良いでしょう。
このように、住宅の価格はさまざまな要因が合わさって決まります。
限りある予算の中でいい家を建てるには、建物の価格だけでなく全体計画も含めた提案を聞くことをお勧めします。
平屋の二世帯住宅の間取り【部分共有型のポイント】
部分共有型の平屋の二世帯住宅では、間取りの工夫が生活の質を大きく左右します。
二世帯住宅の大きな特徴は、親世帯と子世帯の生活リズムが異なることが多い点です。そのため、互いの生活音が気にならないような設計が重要です。
よく採用される間取りのスタイルとしては、左右対称型や中央リビング型があります。
左右対称型の二世帯住宅
左右対称型は、建物の中央に玄関や共有スペースを配置し、両側に各世帯の居住スペースを振り分ける間取りです。
この間取りでは、お互いのプライバシーを保ちながら適度な距離感を保つことができます。
中央リビング型の二世帯住宅
中央リビング型は、リビングやキッチンなどの共有スペースを中央に配置し、そこから各世帯の居室に分かれる間取りです。
この間取りは、家族間のコミュニケーションを特に大切にしたい家庭に向いています。
いずれの場合でも「お互いのプライバシーをどれだけ確保するか」「どの部分を共有するか」この2つが間取り設計のポイントになります。
例えば、キッチンや浴室・トイレはそれぞれの世帯ごとに独立させることで、ストレスの少ない生活を送ることができます。
平屋の完全分離型二世帯住宅のメリットと間取りのポイント
続いて、共有部分のない「平屋の完全分離型二世帯住宅」について、メリットと間取りのポイントを解説します。
平屋の完全分離型二世帯住宅のメリット
完全分離型の二世帯住宅は、親世帯と子世帯が完全に独立した生活空間を持つ形式です。
このタイプには以下のようなメリットがあります。
生活に干渉されない
共有スペースがないため、お互いの生活に干渉されないという大きなメリットがあります。
出入りに気を使わない
各世帯に玄関があるのが一般的なため、日常の出入りも互いに気を使う必要がなくなります。
小さなストレスがなくなる
平屋の場合には、2階建てのように上の階の音を気にする必要が無く、2階に荷物を運ぶ手間もなくなります。
このような、日々の生活の小さなストレスから解放されるのも平屋のメリットです。
安全性の向上
親世帯が高齢であれば、階段のない平屋の設計は安全性の面でも大きなメリットとなります。
平屋の二世帯住宅の間取り【完全分離型のポイント】
平屋の完全分離型二世帯住宅の間取りを考える際の重要なポイントは、平屋ならではの将来的な活用方法を考えられる点です。
親世帯または子世帯がその家に住まなくなった場合、完全に分離されたその部分は、空き家状態になってしまいます。
そのような場合でも、平屋であれば「2棟の住宅」として活用できる設計も可能です。
建築時に、空き家状態となった場合もう一世帯の住居を「貸す」「売る」「減築する」など、どのように活用するか方向性も考えておきましょう。
「縁起でもない」と思うかもしれませんが、現在の住宅は長持ちします。
必ずいずれかの住居部分を活用する必要が出てくることを頭に入れておきましょう。
平屋の完全分離型二世帯住宅の価格相場
完全分離型二世帯住宅の価格相場は、4000万円から6000万円が一般的な相場とされています。
先にご説明した「部分共有型も含む平屋の二世帯住宅」と比較して建築価格が高いのは、玄関や水回りがそれぞれの世帯で必要になるためです。
建築費用を抑えるには、両世帯の設計をなるべくコンパクトに抑えるのが重要です。
トータルコストで得をする高性能住宅
近年、全国的に耐震・断熱いずれの質も高い高性能住宅が望まれています。
見えない部分だからと性能面のコストを削ると、光熱費などのランニングコストや災害の際の補修など、トータルコストで損をする可能性は十分考えられます。
ここ数年のエネルギー価格高騰や自然災害の多さを考えると、これから住宅を新築する際には、時代に合った高性能住宅がお勧めです。
まとめ
本記事では、平屋の二世帯住宅のメリットや価格相場、間取りのポイントについて解説しました。
階段がない平屋の二世帯住宅は、高齢者や小さな子どもがいる家庭にとって、安全性に優れ生活しやすい設計となります。
さらに完全分離型にすれば、お互いのプライバシーを守りつつ独立した生活空間の確保や、ライフスタイルの変化に応じた不動産の活用も視野に入れることができます。
ぜひ、本記事で解説した価格相場や間取りを意識しながら、家族全員が快適に暮らせる二世帯住宅を計画・実現してください。
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