工務店とハウスメーカーの違いはどこか【それぞれの特徴や品質を解説】
熊本県内だけでも数十件の建築会社があります。これから注文住宅の建築をおこなおうとお考えの方は、多くの建築会社の中から依頼先を選ばなければなりません。
本記事では、注文住宅を建築している工務店とハウスメーカーの違いについて、熊本工務店を例に解説します。
工務店とハウスメーカーの違い
建築会社は大きく分類すると3種類あります。工務店、ビルダー、ハウスメーカーです。注文住宅をご検討している方はそれぞれ耳にする言葉かも知れませんが、違いはどこにあるのでしょうか？
●工務店とは
●ビルダーとは
●ハウスメーカーとは
それぞれ順番に解説します。
工務店とは
工務店とは、地域密着を大切にしており、年間に数棟～数十棟の小規模の会社を指します。工務店の場合、大工や職人の腕で品質が左右されるため注意が必要ですが、施主の意向を尊重し、オーダーメイドで丁寧に建築してくれることが多いです。
ビルダーとは
ビルダーとは、1～3都道府県にまたがり、年間に数百棟～数千棟の中規模の会社を指します。全国での知名度は低いものの、地盤のエリアではハウスメーカーより信用が高い会社もあり、独自の商品ラインナップを取り揃えていることが多いです。
ハウスメーカーとは
ハウスメーカーとは、日本全国に拠点があり、年間に数千棟～一万棟の大規模の会社を指します。新しい技術や商品を開発できる力があり、自社工場で部材を加工するため品質は均一に保てますが、商品に関しては融通がきかないことが多いです。
工務店とハウスメーカーの品質の違い
注文住宅をご購入される方は一生の住まいとしてお考えです。そのため、安心して長くお住まいになれるように、家の品質の違いも抑えておきたいポイントになります。
●品質の比較の方法
●工務店の品質
●ハウスメーカーの品質
それぞれ順番に解説します。
品質の比較の方法
建築業界の方であれば、建築現場を見れば違いがわかるかもしれません。ですが、建築業界と無縁の方は、建築現場を見ても違いがわからないことのほうが多いと思います。
そこで、品質の比較の方法としてC値を指標にすることをお勧めしています。C値は、住宅にできる隙間の総量を表す数値で、C値が低いほど気密性が高いということになります。
そして、Ｃ値を低くするには、徹底した現場管理をおこない、高い施工技術で丁寧に建築しなければ実現できません。当然、そのようにして建てられた家は品質が高くなります。
全てをＣ値だけで測ることはできないですが、建築業界の方でなくても数値で簡単に比較することができるため、品質の比較の方法のひとつとして覚えておかれると良いでしょう。
工務店の品質
工務店は、大工や職人の腕によって品質が左右される傾向にあります。腕が良い場合、ハウスメーカーより高い品質の家にできますが、腕が悪い場合、ハウスメーカーより低い品質の家となります。そのため、工務店の品質の良し悪しはＣ値で比較することができるでしょう。
熊本工務店では、高い品質の家であることをお客様に証明するため、一棟ごとに気密検査をおこない、品質の見える化をおこなっています。また、当社独自の気密保証を準備しており、気密検査で万が一、C値が0.7を超えた場合、0.7以下になるまで修繕もしくは建て替えをおこないます。
詳しくは、【施工精度がわかる気密】のページをご覧ください。
ハウスメーカーの品質
ハウスメーカーは、日本全国で数多くの家を建てています。そのため、品質を安定させることや利益を確保できるよう、多くの部材を自社工場で効率的に生産し、現場で組み立てるように施工しています。これをプレハブ住宅と言います。
プレハブ住宅という言葉を聞くと、仮設住宅を連想されるかもしれませんが、工場で部材を量産する住宅をプレハブ住宅と呼んでおり、大手ハウスメーカーの多くはプレハブ協会の会員です。
ハウスメーカーは、大工や職人の腕に頼らない家づくりを目指しています。これは工業化住宅の考え方では当然のことなのですが、施工を下請け業者に任せきりにしているケースが多く、一定の水準以上の品質にするのは難しい側面もあります。
熊本工務店とハウスメーカーを比較
熊本工務店とハウスメーカーを比較するため、わかりやすいように図で表しています。ここで比較する項目は以下の通りです。
●デザインの比較
●自由度や対応力の比較
●建築価格の比較
それぞれ順番に解説します。
デザインの比較
ハウスメーカーは、商品の企画時にデザインルールなどが決まっており、商品の外観デザインが確保できるのは大きなメリットです。また、コンクリート系や軽量鉄骨系、自社で認定を取っている工法もあり、大空間の間取りなども実現できます。
熊本工務店は、完全自由設計なので施主の意向が十分に反映されたデザインが可能です。ただし、性能面や耐震面などに支障が出る場合、ご相談させていただくことになります。使用する建材は、自然素材の積極活用や好きな住宅設備を選択できることから、ハウスメーカーより費用や設計の自由度の面で優れていると言えます。
自由度や対応力の比較
注文住宅をうたっている以上どちらも自由度はあります。しかし、プレハブ住宅のハウスメーカーであれば自由度は低いでしょう。また、ハウスメーカーは利益率が高いため、通常取り扱っていないものを採用する場合は高い見積もりが出ます。
その点、熊本工務店は選択できる建材や設備、実現したい設計はハウスメーカーより自由で安価に提案できます。こだわりが強いお客様の場合、ハウスメーカーでは選択肢や価格面で不満を感じるかもしれません。逆に準備された仕様で納得でき、会社の安心や品質の安定を求める方はハウスメーカーで問題ないでしょう。
建築価格の比較
お客様から伺ったお話や他社の見積もりなどを基にして、熊本工務店とハウスメーカーとローコスト住宅の価格感を図にしてみると、熊本工務店の家は決して安価ではありません。ハウスメーカーに比べれば2～3割安いという程度です。
しかし、「高気密高断熱」「標準でZEH仕様」「長期優良住宅」であることなど、家の品質には圧倒的な自信を持っています。そのため、家の性能や品質にこだわり長く住みたいというお客様には、熊本工務店は最適な建築会社だと言えます。
熊本工務店の弱み
熊本工務店は、設計や性能や品質に大きな強みを持っていますが、反面、弱みになる部分もあります。それは以下の通りです。
●知名度が低い
●会社規模が小さい
●施工エリアが狭い
●住宅展示場に出展しない
●安いだけの家は建てない
それぞれ順番に解説します。
知名度が低い
熊本工務店は、あまり広告費をかけていません。そのため、ハウスメーカーと比較すると知名度が低く、多くの方に知られているわけではありません。
しかし、有名タレントを起用したテレビコマーシャルなどに莫大な広告費をかけると、その費用を建築費に上乗せしなければいけなくなり、どうしても家の価格が高くなってしまいます。熊本工務店が良い家を安く建てられるのは、あまり広告費をかけないことが理由のひとつです。
会社規模が小さい
熊本工務店は、少数精鋭の会社なので同時にたくさんの建築依頼をお受けすることができません。また、超高気密の外断熱住宅を建てるには、全ての家を丁寧に施工しなければなりません。そのため、受注が重なる時は着工をお待ちいただく場合がございます。
施工エリアが狭い
熊本工務店は、社名通り熊本県内のみで活動しています。会社の規模が小さいため、効率よく施工しなければいけないのもありますが、それ以上に、家が完成してからが本当のお付き合いの始まりと考えているため、細やかなサポートやメンテナンスをおこなえる範囲で施工しています。
住宅展示場に出展しない
熊本工務店は、住宅展示場にモデルハウスを出展していません。そのため、初めて家を建てる方にとっては、空間や間取りなどをイメージしづらい可能性があります。
そこで、施主様にご協力いただき、完成見学会を開催させてもらっています。モデルハウスとは違い、実際に住むために建てられた家なので、派手さはないかもしれませんが、実用的だからこそ参考になる部分もたくさん見つかります。
また、住宅展示場にモデルハウスを出展すると、毎月何百万円という経費が発生するため、その費用を建築費に上乗せしなければいけません。熊本工務店が良い家を安く建てられるのは、住宅展示場に出展していないことも理由のひとつです。
安いだけの家は建てない
熊本工務店は、超高気密の外断熱住宅を標準仕様とし、自分たちが建てる家にこだわりと誇りを持って、社員・職人全員が仕事に取り組んでおります。そのため、「質は落としても構わないから安くしてほしい」という依頼をされても家を建てることができません。
まとめ
本記事では、注文住宅を建築している工務店とハウスメーカーの違いについて、熊本工務店を例に解説しました。
会社の規模によって家づくりの考え方や作り方は異なり、価格や設計の自由度に影響します。超高気密な外断熱住宅としての品質を確保し、ハウスメーカーでは実現が難しい、こだわりの注文住宅の建築をご希望されている方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
