注文住宅でガレージを設ける際の注意点【向く方・向かない方まで解説】

注文住宅でガレージを設ける際の注意点【向く方・向かない方まで解説】

家とガレージ(車庫)を一体化させた人気のガレージハウス。特に車やバイクなどの乗り物が好きな方には、夢の家のひとつではないでしょうか。

本記事では、注文住宅はガレージのような駐車するスペースを設けやすいため、ガレージの種類や必要な費用や注意点を解説します。

 

 

ガレージは大きく3種類

注文住宅でガレージを設ける際の注意点【向く方・向かない方まで解説】

ガレージは大きく分類すると、「屋根のない駐車スペース」「屋根だけあるカーポート」「壁に囲まれているガレージ」の3種類にわけることができます。

3番目のガレージは建築物というイメージがあると思いますが、じつはカーポートも建築物に当たります。そのため、カーポートとガレージは建築面積に含まれることになるのです。

 

ビルトインガレージとは

注文住宅でガレージを設ける際の注意点【向く方・向かない方まで解説】

ビルトインガレージは、車やバイクの駐車スペースが建物内に埋め込まれている状態のもので、インナーガレージとも呼ばれています。また、住居部分の横にくっついたような形でもビルトインガレージになります。

 

ビルトインガレージに向く方

ビルトインガレージが欲しいと思っていても、家づくりになると諦めてしまう人も少なくありません。また、カーポートや離れた車庫をつくれる状況にある人でも、あえてビルトインタイプにする人もいます。では、どのような人がビルトインガレージをつくっているのでしょうか?

 

土地が狭く駐車スペースがない

都市部で多く見られるのがこのケースです。都市部は土地が狭いことが多いため、3階建て住宅をよく見かけます。そういった場合、1階部分をガレージにすることがあります。「駐車場の確保にどうしても必要だから」という理由です。

 

車以外のバイクなども格納したい

乗り物が好きな人は、車だけでなくバイクや自転車などにもこだわる人が多くいます。大切な乗り物が雨ざらしになると劣化も早く、車いじりなどの趣味を十分楽しむこともできません。そこで、広めのビルトインガレージでまとめて格納、ついでにメンテナンスを楽しめるスペースも確保して費用対効果を高めています。

 

乗り物が好きで常に眺めていたい

高級車やこだわりの車を所有している人には、愛車を常に眺めたい人も多くいます。リビングとガレージをガラス窓で仕切るなど、くつろぎながら愛車を見られるようにする設計は、注文住宅だからこそ実現できるものだと言えるでしょう。

「車を保護したいから」「カッコいいから」というなんとなくの理由で、ビルトインガレージを考えている方も多くいらっしゃると思います。しかし、費用や間取りの関係で諦める人が多いのも実情です。そんな中、上記のようにもう1歩踏み込んだ理由がある方がガレージハウスを建築しています。

 

ビルトインガレージの費用

注文住宅でガレージを設ける際の注意点【向く方・向かない方まで解説】

次に、ビルトインガレージ(インナーガレージ)をつくるための費用をご紹介します。

ビルトインガレージだけをつくる場合、費用の相場は1台分で約50万円~80万円/坪が一般的と言われています。広さは、平均的な大きさの車で約4坪、大型車でも余裕で停められる広さとするならば約5坪程度必要と言われています。ここから計算するとビルトインガレージをつくるためには約200万円~320万円ほど必要となります。

 

ビルトインガレージの注意点

注文住宅でガレージを設ける際の注意点【向く方・向かない方まで解説】

ビルトインガレージをつくる際は以下の点に注意が必要です。

●車の乗り換えを考慮した広さ
●エアコンや扇風機の取り付け
●手洗い場を設置すると便利
●電気自動車にも対応しておく
●外構計画まで含めて考える

それぞれ順番に解説します。

 

車の乗り換えを考慮した広さ

所有する車に合わせた広さで車庫を設計した場合、買い替え後に高さや車幅の違いで使いにくかったり、入らなかったりという可能性もあります。建物の広さは価格に直結するとはいえ、ギリギリで設計せずに車の大きさの変更やドアの開閉、収納スペースなどまで見据えたゆとりある設計をしましょう。

 

エアコンや扇風機の取り付け

ガレージで趣味の車いじりなどをする方が考えなければいけないのが空気環境です。入出庫時やアイドリング状態でのお手入れには換気が必須ですし、空調がなければお手入れがつらい季節もあるでしょう。

ガレージハウスであれば、居住空間と同様に断熱処理を施すことも可能です。その反面、換気には一層の配慮が必要です。快適なガレージライフが送れるように相談しましょう。

 

手洗い場を設置すると便利

ガレージ内にシンクを設置するととても便利です。油汚れなどを家の洗面台で洗うと大変です。よく掃除場所などに深いタイプのシンクがありますが、あれはスロップシンクと言われます。シンクの設置は給排水計画にも影響しますので、設計の早い段階でスロップシンクを取り付けたいと伝えましょう。

 

電気自動車にも対応しておく

これからの自動車はEVが主流になると言われています。現在、ガソリン車でも乗り換える際はEVになる可能性も十分にありますので、専用コンセントの設置を検討しましょう。

 

外構計画まで含めて考える

ガレージの出入口と前面道路の高低差は事前に話し合われることをお勧めしています。配慮のない設計や外構の計画になっていた場合、距離や高低差、切り返し途中の縁石などで車体をこすったり傷つけてしまう場合があります。切り返しの動線や勾配が配慮された設計になっているか確認しましょう。

 

ガレージハウスのメリットとデメリット

注文住宅でガレージを設ける際の注意点【向く方・向かない方まで解説】

ビルトインガレージを持つ住宅をガレージハウスと言います。そのメリットとデメリットを解説します。

 

ガレージハウスのメリット

ガレージハウスのメリットには次のようなものがあります。

●狭い土地でも駐車場を確保できる
●車やバイクを雨風から守りやすい
●車やバイクの趣味部屋をつくれる
●車やバイクの防犯対策になる
●雨に濡れずに乗り降りできる

 

ガレージハウスのデメリット

ガレージハウスのデメリットには次のようなものがあります。

●居住スペースが少なくなる
●建物の強度の確保が難しくなる
●排気ガスやエンジン音が気になる

 

ガレージハウスの建築条件

建物は土地ごとに建てられる大きさが決まっています。必要な居住空間を確保して、追加でガレージをつくりたくても、法律的に建築できない可能性があり、その場合、居住空間を削ることになります。これは、ビルトインガレージだけでなくカーポートにも当てはまるので注意が必要です。

ただし、車庫の面積が建物全体の1/5までであれば、建物面積の制限の緩和措置を受けられます。そうなると、容積率の制限で40坪までの建物しか建てられない場所でも、8坪分は車庫として追加で建築できるのです。そういう点も踏まえて建物の設計を依頼しましょう。

また、ガレージは柱や壁がとりにくいため、3階建ての1階部分をガレージにする場合、耐震性能が弱くなってしまう場合もあります。そのため、建てる家によっては建築をお勧めできないケースもあります。

 

まとめ

注文住宅でガレージを設ける際の注意点【向く方・向かない方まで解説】

本記事では、注文住宅はガレージのような駐車するスペースを設けやすいため、ガレージの種類や必要な費用や注意点を解説しました。

熊本工務店では、グループ会社の施工例も含めてガレージハウスの施工実績が豊富にあります。解説したようにガレージの設計には雨風からの保護以外にも大切なポイントがたくさんあります。ガレージハウスの建築をご検討中の方は、施工実績が豊富な熊本工務店にぜひ一度お気軽にご相談ください。