注文住宅は高気密高断熱で快適な暮らし【性能を意識すべき理由を解説】
高気密高断熱の注文住宅は、地球環境と家計に優しい住まいを実現するための最新のトレンドであり、一年中、家の中が快適な空間になります。
本記事では、注文住宅の会社選びの決め手になっている性能について、高気密高断熱で快適な暮らしを実現できる理由を解説します。
会社選びの決め手の第2位は住宅性能
2022年8月に実施された、注文住宅を建築した500人へのアンケート調査によると、「最終的に家を建てる会社を選ぶ決め手」の上位10項目は次のようになっています。
01位:担当者との相性(41.4%)
02位:住宅性能(39.7%)
03位:間取り・デザイン(31.9%)
04位:提案と価格のバランス(29.9%)
05位:アフターサービス・保証(27.1%)
06位:建築工法・構造(23.9%)
07位:柔軟な対応(22.9%)
08位:価格の安さ(19.1%)
09位:過去の建築実例(18.9%)
10位:口コミ・評判(17.5%)
出典:株式会社LIFULLプレスリリースより
https://lifull.com/wp-content/uploads/2022/10/d22701fe02c9e37eb300e7b828f97565-1.pdf
上記のように、会社選びの決め手の第2位は「住宅性能」という結果になっています。つまり、建築会社を選ぶ際には、建築価格が安いかどうかではなく、快適で健康に暮らせることや、光熱費を削減しつつ環境に配慮する人が増えてきていると考えられます。
高気密高断熱とは
高気密高断熱とは、建物の外気からの熱や冷気の侵入を最小限に抑えることで、室内の温度を安定させる工法です。また、外からだけではなく建物の中の快適な温度も逃しません。従来の住宅に比べて断熱性能や気密性能が優れているため、エネルギー消費を減らし、快適な室内環境を実現します。
高気密高断熱のメリット
国も推進している高気密高断熱住宅には以下のようなメリットがあります。
●エネルギー効率の向上
●快適な室内環境
●健康な暮らし
それぞれ順番に解説します。
エネルギー効率の向上
高気密高断熱な注文住宅は、暖房や冷房のエネルギー効率を大幅に向上させます。これにより、光熱費の削減や環境への負荷軽減につながります。
快適な室内環境
高気密高断熱の注文住宅は、外部の気温変化や騒音の影響を最小限に抑えます。室内の温度や湿度の変動が少なくなるため、一年中、快適な居住空間を実現できます。
健康な暮らし
高気密高断熱の注文住宅は、室内の空気の質を高める効果もあります。断熱性能や気密性能の悪い住宅で問題となるのが結露です。窓の周りの結露は特に分かりやすいですが、じつは、壁の中にも結露が発生する場合があります。
その場合、見えない部分でカビやダニが発生し、カビの胞子やダニの死骸・糞がハウスダストとなって室内の空気環境を悪化させるのです。また、高気密高断熱住宅であれば外部からの有害物や花粉などの侵入を防ぐことができるため、健康面やアレルギー対策にも効果的です。
高気密高断熱は技術と材料が重要
高気密高断熱な注文住宅を実現するためには、十分な経験に基づいた適切な施工と、断熱性能に偏りのないように、家全体を見てバランス良く建材を採用することが重要です。そうでなければ、高気密高断熱と謳っていても、実際には十分な性能を得ることはできません。
断熱工法の違い
住宅の断熱の工法は一般的に2種類に大別されます。壁の中に断熱材を施工する内断熱(充填断熱)工法と、構造躯体の外側から断熱材ですっぽり包み込む外断熱(外張り断熱)工法です。熊本工務店では、現在建築する全ての住宅に外断熱工法を採用しています。
断熱材の種類
一般的にはあまり知られていませんが、断熱材にも多くの種類があり、その性能も様々です。内断熱工法で使用される断熱材では、クラスウールやロックウール、その他にも現場で吹きつける発泡系の断熱材が有名です。
一方、外断熱工法の多くは、細かな気泡をもつ発泡させた板状の断熱材を使用します。熊本工務店では、板状断熱材でもトップクラスの断熱効果を持つ、キューワンボードという断熱材を採用しています。
丁寧な気密処理
高気密な家を実現するためには、建物の隅々まで気密性を保つ施工が必要です。気密性を高めるには、現場での丁寧な気密施工が必要です。しかし、気密施工には十分な知識と経験が必要なため、施工会社によって大きく性能に差が出てしまいます。
計画した通りの断熱や換気の効果を得ることや、構造躯体の劣化を防ぐという面においても、高気密であるということは重要です。高気密な家を目指すためには、最低でも気密値(C値)1.0㎠/㎡を切るレベルを実現できる建築会社を選びましょう。
熱損失の軽減
冬場に窓際に居ると寒く感じたり、窓の結露がひどいという経験をされた方も多いのではないでしょうか。じつは、住宅の中でも窓や玄関から出入りする熱の量が多いことが関係しています。家中どこにいても快適な暮らしを実現するには、窓や玄関の断熱性能を高めることがとても重要なのです。
サッシは最低でも外側がアルミ・内側が樹脂のぺアガラスのものを採用します。現在では、さらに断熱性能の高い樹脂の窓枠にペアガラスやトリプルガラスの商品を採用する会社が増えています。
窓の断熱性を高めると、相対的に玄関ドアの断熱性が低くなってしまうため、玄関ドアにも気密性と断熱性能の高い商品を選ぶべきでしょう。先ほどもお伝えした通り、家全体を見てバランス良く建材を採用することが重要です。
性能を示す指標
高気密高断熱の住宅性能は、専門家でないとなかなか比較ができません。そのため、現在では住宅性能を比較するための基準が定められています。断熱性能に関してはUA(ユーエ―)値、気密性能はC(シー)値がその基準です。いずれも数字が小さいほど性能が良い住宅となります。
断熱等級や建物の省エネグレードなどは、UA値を基準の1つとして定められています。高気密高断熱住宅と言っても、断熱性能や気密性能の数値には差があります。つまり、住宅性能にも差があるのです。
高気密高断熱は高い?安い?
高気密高断熱な注文住宅は、通常の住宅に比べて建築費用がやや高くなる傾向があります。それは、断熱性能をアップさせるために、より品質の良い建材を使うことになる点や、気密性を高めるため工事に手間がかかることが理由です。
しかし、建築費をかけた分は光熱費の削減や快適な暮らしの実現として還元されます。光熱費の上昇が激しい昨今において、高性能であることは住宅にとって大きなメリットであると言えます。
まとめ
本記事では、注文住宅の会社選びの決め手になっている性能について、高気密高断熱で快適な暮らしを実現できる理由を解説しました。
高気密高断熱の注文住宅は、エネルギー効率の高さや快適な室内環境の実現など、様々なメリットを持っています。熊本工務店は、グループ会社も含めて多くの高気密高断熱住宅を建築してきた実績があります。そのため、国内トップクラスの断熱・気密性能の住宅をご提案可能ですので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。